2021-12-1 金魚

今日は悲しいことがあった。僕はいつも前を向きたくて、そのために日記を書いている。予測変換みたいな生活が続けばいいと思ってしまう。太宰治の斜陽みたいな、書かないことで明日に進んで、書かないことで目を開きたい。降りやまない雨は分かったつもりを描写して、晴れのことなんて忘れてしまう。雨音が妙に心に響くから、かき消すための音楽をかける。行動まるごとが暗喩みたいで、そんな気持ちになってしまう日ははやく眠ったほうがいい。深呼吸がうまく出来なくて、金魚みたいだと思った。品種改良しないでください。

金魚は水槽以外の場所では大きく育つらしい。場所に合わせて最終的な大きさが変わるのは、賢すぎるから寂しかった。でも僕たちは金魚じゃないし、水槽で生活してるわけじゃない。僕たちは自分で場所を選べるし、それをいつも忘れてはいけない。これは自分に言っています。悲しいことがあったではじまる今日の日記の冒頭のせいで、全部のことが悲しいことの表現みたいになってしまう。

書かないことで明日に進んで、書かないことで目を開く。悲しいことも過ぎ去って、いつかの記憶になると思う。今はそんなに悲しくないよ。それでも今日ははやく寝る。寒くなったので暖かくしてね。おやすみなさい。