2022-5-3 ゆうがたゲームオーバー

予定を無視して電車に乗って、過去からも未来からも目先のことからも逃げ続けている。いつかきっと辿り着いてしまう終点が、寂しい場所じゃないといい。僕たちはきっと大丈夫だって、何度も何度も反芻しながら、目を閉じながら前へと逃げる。日記を書くのは…

2021-12-4 久しぶりに星をみた

星が綺麗だった。空が晴れても雨は降っていて、それが自然みたいに時が流れた。ぽつぽつと体に落ちる小さな雨粒は、体が麻痺してるみたいな感覚だった。今日も散歩をしています。僕は毎日散歩してるけど、散歩をすると少し楽になる。ベンチに座る。ベンチの…

2021-12-3 僕たちはきっと

金魚の夢をみた。僕のなかの不甲斐なさややりきれなさは、どうやら金魚の形をとる。今日は少し疲れていて、午後からの予定を休みにした。それからずっと眠っていて、金魚の夢をみた。僕は海岸を歩いていて、その海岸は酷く寂しい場所だった。環境音がなくし…

2021-12-2 30秒後に全部消える

すごい早さで巡っていく。単調な日々は抑揚を含めて単調で、盛り上がる場所が分からない。もし星空が全部偽物だったとして、何か大きく変わるのかな。海の一番深いところに潜り込んでしまったペットボトルみたいな、そういう悲壮感とやりきれなさが風景に馴…

2021-12-1 金魚

今日は悲しいことがあった。僕はいつも前を向きたくて、そのために日記を書いている。予測変換みたいな生活が続けばいいと思ってしまう。太宰治の斜陽みたいな、書かないことで明日に進んで、書かないことで目を開きたい。降りやまない雨は分かったつもりを…

2021-11-30 タイムカプセルみたいな言葉

11月が終わるみたいだ。暗い道を1人で歩く。ミラーは明日を反射して、明日は曲がり角の先にある。今日は少しだけ暖かい。11月が終わってしまうのか12月が始まってしまうのか、どっちなのか分からなくなって、止まれの標識の裏側で止まる。感情はその日その…

2021-11-29 季節について

朝が来る。何かが治まるとまた次の何かがやっきて、そういう風に発電される。感情は海みたいに不安定で、それが一番安定するのかな。波のふりして繰り返される。誰にもばれないSOSを、ばれない内に飲み込んでいく。ガラスの破片を反射させようにも雨が降って…

2021-11-28 信じたいものだけ

決められた場所へ確かに進む。僕は今電車に乗っていて、夕陽の方へ運ばれている。往復する電車が探し物をしているみたいで、昨日へ戻りたいのかなと思った。駅で乗ってくる人たちの服装が凍えから身を守るものに変わっていて、景色は一層凍えてみえた。僕は…

2021-11-27 記憶と∞mプール

一番星が綺麗だった。空気は尖って町全体が呼吸していた。飛行機のライトが道しるべみたいで、それを追いかけて歩く。ブレーキライトで赤く染まった18:30の渋滞と、明日のみえない詰まった日々を重ね合わせて目を閉じる。一度閉じた目を開けたら、景色はもっ…

2021-11-26 心の町に降りそうな雪

マイペースに生活をする。快晴の再現みたいな安っぽい空が冷たい空気を運んできた。最近は寒くて嬉しい。僕は寒いのがすき。気温が下がると気持ちが凍るから、今何を思っているかがよく見える。気持ちの先まで見渡せて、だから前を向きやすい。空気は澄んで…

2021-11-25 寝不足

青空が続く。空気が澄んで、風が吹く。変な形の雲が動いて、鳥の鳴き声が聴こえる。僕は対称的で深刻な寝不足です。眠すぎる...。昨日はいつもより忙しくて、今日はいつもみたいに早かった。朝の日差しは嬉しくなくて、嬉しいことはひとつもなかった。僕はい…

2021-11-24 待合室と南極の氷

洗濯機みたいに地球が回る。洗剤の変わりに酸素を作って、人間関係がネットになる。何を落とすために地球は回る。落とされたものはどこへ消える。墓標みたいな南極の氷に、歴史のどうしようもなさを思う。固まって溶けてまた固まって、ペンギンたちの国がで…

2021-11-23 尻尾を追いかける犬みたいな

今日は風が強かった。寝転んだ未来みたいに分厚い曇と、その隙間からみえる空には、なにか重大な秘密が隠されているような気がした。ゆっくり雲が動く。それにあわせて目線も動く。空が高くて嬉しかった。振り返ると今日も忙しかった。僕らはいつも何かに追…

2021-11-22 ただ雨が降り続ける

雨のなかを、水たまりを避けて歩く。暗い道で街灯を避けて歩く。何が怖いかも分からないから、なるべく曇に隠れていたい。今日は傘をさして歩いた。雨の音が居心地悪くて、遠くの建物をただ眺める。星も月もみえなくて、ただ町に雨が降っている。全部の言葉…

2021-11-21 そのまま夜に消える

ベッドとシーツの隙間から朝はやってくる。優しい朝日と暖かな部屋で、ゆっくりゆっくり目を開ける。しばらくそうして、体を起こす。今日も1日予定があるから冷たい水で顔を洗って、水色のタオルが牧羊犬の役割を果たす。見破られた嘘つきの作文みたいな日…

2021-11-20 僕たちは大丈夫だよ

音が流れる。静かな部屋は朝日に混ざって、黄色く染まった結晶になる。止まったみたいな世界のなかで、抵抗みたいにオルゴールを鳴らす。ネジを回して、回した分だけ音が流れる。ネジを回さないと音は流れないんだよ。横になって、天井をみる。点滴みたいな…

2021-11-19 列について

列に並んでいます。列に並ぶ日記を書こうかな。僕は今列に並んでいて、列は一向に進まない。列の先頭は見えなくて、先頭なんかないのかもしれない。列に並ぶために列に並んで、列に並ぶ人として生涯を終える。それは生活と何ら変わらなくて、でもお腹が痛く…

2021-11-18 信念と町とクリスマスツリー

時計の音がする。ゆっくり流れるふりをする時間に、正しい流れを印刷するような、そんなリズムが心地いい。機械的なその音は不安定な心を安心させて、世界に平等を満たしていく。今日は忙しかった。早起きをして、顔を洗った。マッチの箱のヤスリみたいな、…

2021-11-17 暗くなる前にお家に帰る

曖昧な日々でも息をして、僕らは大人になっていく。今日は久しぶりに眼鏡をかけた。マスクのせいで視界が曇って、脳の状態の暗示みたいだった。曇っているのは眼鏡だよ。時々僕は寒いだとか、お腹がすいただとか、そんな感情をまとめて苦しいだと思い込んで…

2021-11-16 明け方はいつでも僕らの味方だ

空気が心地よかった。夕焼けとは別のピンク色と、意思みたいに揺れる葉っぱを、さっきみた夢と一緒に新品のパレットで混ぜる。早朝。生き物が全て絶滅したみたいな、静かで騒がしい、そんな世界に命を感じる。頭上にはまだ月があって、地上にはまばらな星が…

2021-11-15 いつも心に風を吹かせる

ゆっくり流れる川の真ん中で、小さな魚が跳ねたみたいな日記を書きます。こんにちは。今日は天気がよかったから、朝起きてすぐ窓を開けた。鳥の鳴き声がまばらに聞こえて、擬音みたいな風が吹いた。僕は冬の風がだいすきで、心の奥にはいつも冬の風が吹いて…

2021-11-14 詩と巨大な生き物

時間の経過を観察する。同じ景色は存在しなくて、電信柱も呼吸をする。今日はゆっくり過ごせました。夕方のピンクが温かくて、世界が終わるのかと思った。体調があまり良くない。部屋の空気は重たすぎて、外の空気は尖りすぎている。だから世界の成り立ちに…

2021-11-13 つき

月が綺麗で、動けなくなった。僕が毎日月の話をするから、日記を書く時間が簡単にばれてしまう。今は17時30分で、いつもみたいに散歩をしてます。ばれるのとばらすのには大きな違いがあると思うから、一応日記に書いておく。でも、僕は本当にいつでも月の話…

2021-11-12 んあ

各駅停車の電車に揺られる。電車は速すぎるから、このままどこかへ連れていってくれるみたいな期待を抱かせる。実際は同じ一本道を往復するだけなのに。人間の作るものは、全て別の何かを参考に作られているらしい。線路と電車は人間の一生を参考に作られた…

2021-11-11 また日記

また日記を書こうと思う。繰り返す日々を意味として記憶するみたいな、そんな大袈裟なものではなくて、ゆっくり流れる川の真ん中で、小さな魚が跳ねたみたいな、そんな日記を書いていく。今日は久しぶりに予定がなくて、冷たい空気のなかに隠れた鋭い優しさ…

2021-10-12 もりのなか

オルゴールを鳴らす。今日はたくさん歌をうたって、それを断片的なガラスに例えた。割れたガラスは光を乱反射させるから、いろんな場所に届くのだろう。割れちゃう前も美しいけど、割れたガラスはより美しくみえる。それって可能性が潰えたからなのかな。こ…

2021-10-11 渦のなか

あり得ない速度で時間が経って、瞬間移動みたいだと思う。生きてる限り逃げることはできなくて、渦のなかでも必死に泳ぐ。苦しいときは頭を使う。遥か遠くの知らない国はとっても暑い夏の日で、暑いねって笑う誰かはスイカみたいな果実を食べる。昔の日本の…

2021-10-10 部屋のなか

副反応で倒れていた。熱は39度もでて、体全部が痛かった。ようやく少し楽になったから、また日記を書こうと思う。39度の熱が辛くて「世界一美味しいチョコレート」って3回検索した。そしたら肩が痛くなったから、ひたすら天井を眺めた。世界一美味しいチョコ…

2021-10-5 夕焼けのなか

今日はよく晴れていて、暑い。僕は電車に乗っていて、目的地からガタゴト揺られる。本当は全部投げ出して、北極大陸でオーロラをみたい。なるべく身軽に生きていたいよ。オーロラには音がある、と昔読んだ本に書いてあった。オーロラには音があるらしい。形…

2021-10-4 なかなか

狂気みたいな勇気を無理やり誰かに与えたい。出来ないことは存在しなくて、暴力的な言葉を紡ぐ。本当のことだけ言いたいよ。夕陽と無縁なベンチに座って、昔のことを思い出す。僕らは全部を忘れてしまうけど、覚えてることもあるらしい。嘲笑うみたいに溶け…