2021-11-30 タイムカプセルみたいな言葉

11月が終わるみたいだ。暗い道を1人で歩く。ミラーは明日を反射して、明日は曲がり角の先にある。今日は少しだけ暖かい。11月が終わってしまうのか12月が始まってしまうのか、どっちなのか分からなくなって、止まれの標識の裏側で止まる。感情はその日その日で変化して、昨日のことなんて覚えない。僕たちに一貫性は必要なくて、ただ明るい方へ進めばいい。

僕は今散歩をしていて、途中で雨が降ってきた。曇ってた空が光った気がして、深呼吸して見上げたけれど、眼鏡のレンズに落ちた雨粒が車のライトに照らされただけだった。道路脇にバラが咲いていて、星の王子さまがバラに言ったひどい言葉を思い出した。生きていくなかで傷つけてしまったことも、傷ついたことも、全部を連れて大人になる。その時その時全部が正義で、なるべく許してあげるからね。雨に濡れないよう雨宿りをする。転がる空き缶を眺めていたら、遠くの方でサイレンが鳴って、気づいたらもう雨はやんでいた。ずっと雨が続いてもよかった。そしたらずっと雨宿りをする。

支離滅裂をそのまま勇気に繋げたい。忘れないために詩を描きたい。公園に埋めたタイムカプセルみたいに、いつかの力になればいい。美しい言葉があって、音楽があって、絵があって、空間があって、どれもがその時代を生きた1人の人間によって作られたものだと思うと、本当に悲しい気持ちになる。知ってる感情の全部が違って、悲しいが一番ぴったりな気がした。何かを残そうと思った一瞬の本当を掴んでゆっくり前に進む。僕たちは大丈夫かな。きっと大丈夫だよ。昔の人の残したものが暖かいのは温度の仕組みが違うからで、今の時代なりの温度の仕組みをみつけたい。未来の誰かが優しい気持ちになるといい。言葉は未来に食い込んで、手前の本当が温度をつくる。僕たちが勇気をもてるように、一番星の方角を向いてバレないようにお祈りをする。なんとかやっていこうね。

未来って明日とかも含むので、是非優しい気持ちになってください。