2022-5-3 ゆうがたゲームオーバー

予定を無視して電車に乗って、過去からも未来からも目先のことからも逃げ続けている。いつかきっと辿り着いてしまう終点が、寂しい場所じゃないといい。僕たちはきっと大丈夫だって、何度も何度も反芻しながら、目を閉じながら前へと逃げる。

日記を書くのは久しぶりで、だからまずは空を見上げた。僕はいつも空のことを書いていた気がする。雲の形が変わるみたいに、僕を取り巻く環境はすごい速さで変化した。変わらないものは信念だけで、それが皮肉みたいだった。「人生に一貫性は必要なくて、ただ今の選択を信じればいい」どうしようもなかった選択も、いつかの逸話にしてあげる。僕たちはきっと大丈夫だよ。

ゆうがたゲームオーバー〈@yugatagameover〉というサークルで、5月29日の文学フリマに出展する。場所は東京流通センターで、チ-13のブースにいる。よかったら遊びにきてね。世の中のことは分からないから、だから必死で記憶をメモする。僕はいろんなことを忘れてしまって、忘れたくないから詩を描いている。その記憶が優しく蒸留されて、いつかのきみの力になるといい。いつかの僕の力になるといい。

正解も不正解もない世界で、確かなものを探している。いつも探すふりをしている。同調も自由もない世界で、世界の平和を祈っている。きみの平穏を祈っている。僕たちはきっと大丈夫だよ。雲が流れて消えていく。雲ひとつない手に余るような青空が、ちょっとだけ怖かった。そういうことを思いながら、空を見上げる。